『真理を証しするために来られた王』 ヨハネ18:33-40
「わたしは、真理について証しするために生まれ、そのために世に来ました。真理に属する者はみな、わたしの声に聞き従います。」 (ヨハネ18:37)
ここに、イエス・キリストが何のためにこの世に生まれ、来られたかの答えがあります。「真理について証しするため」です。
「真理」とは、覆いが取り除かれてあらわにされたものを意味します。キリストの受肉がそうです。「ことばが人(肉)となって、私たちの間に住まわれた」(ヨハネ1:14)。このキリストの受肉により、その死によって福音の真理を知りました。その真理は私たちを自由にします(ヨハネ8:32)。さらに、イエスさまはご自身を指して「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれも父のみもとに行くことはできません」(ヨハネ14:6)と言われました。
「証し」は殉教を意味することばです。イエスさまは、自らの生を神の国(神の力ある愛の支配)を証しするためにささげ、そのために迫害も死も厭いませんでした。その生きざまと死にざまは、初代教会最初の殉教者ステパノに引き継がれました(使徒6-7章)。彼の殉教を目撃したサウロ(のちのパウロ)は、迫害者から伝道者、そして殉教者となった人です。「真理に属する者はみな、わたしの声に聞き従います」との冒頭のイエスさまのことばを体現しました。それは今日に至るまで、イエスさまに真理を見出した信仰者の間で証しされている真実です。
November 12th, 2017 (Sunday)